第23回玖珠温泉・九日市温泉「万年の湯」　　
～とにかく湯量豊富です～

「万年山」

　今回はシニア・マイスターの甲斐が、大分県玖珠町の九日市温泉　万年の湯を紹介します。「万年」は「はね」と読み、玖珠町のシンボル万年山（はねやま）からの命名です。

　これまで幾度となく前を通りながら、入浴料￥１００の安すぎる料金に二の足を踏み続けてきたのですが、杞憂の杞憂で、大満足の一湯となりました。

「万年の湯」

男湯には２つの浴槽があり、いずれも阿蘇溶結凝灰岩の巨石を積み上げた岩風呂で、それぞれに５３．９℃の源泉が注がれています。大浴槽はややぬるめで、小浴槽はやや熱めです。とにかく湯量豊富で、炭酸水素塩泉系の湯がどばどばと供給され、微かにツルツル感も感じられました。

　入浴客がいない間に女湯も覗かせてもらいましたが、大小の露天風呂と内湯という贅沢な造りで、もちろん料金は￥１００です。一つだけの家族湯も内湯と露天風呂の両方があり、一時間二名まで￥１，０００とこちらもお値打ちです。

「万年の湯」

オーナーさんにお話を聞く事ができましたが、温泉掘削は平成４年の事で、オーナーのお父さんが自宅用に地下４２０ｍで掘り当てました。話を聞きつけたご近所さんから入らせてくれとの要望が度重なり、平成７年に温泉施設としてオープンしました。

現オーナーは県立高校の教諭を定年退職後に、ここを運営するようになりました。失礼を承知の上で、「￥１００では赤字になりませんか？」とお尋ねすると、水道光熱費や消耗品費などは賄えるものの、人件費まではとても無理との事で、地域への恩返しのつもりで続けていると話してくれました。

「北乃園温泉」

　これからも大切にして行きたい「おんせん県おおいた」の宝です。

　かつて玖珠町には「北乃園温泉」という名湯がありました。賃貸アパートの駐車場に建つ掘っ立て小屋に、わずかに黄色味を帯びた湯で、油臭ともいえる独特の芳香を放つ素晴らしい温泉でしたが、源泉の泉温低下のため、２０１７年秋に休業してしまいました。

【温泉分析書データ】
　単純泉、５３．９℃　H21,11.26（分析書別表の掲示なし）

玖珠温泉　九日市温泉　万年の湯
大分県玖珠郡玖珠町山田２５６４
０９０－８７６７－１０８６
大浴場　 ８：００～２０：３０（午後８時以降からの入湯はできません） ￥100
家族風呂 ８：００～２０：００（受付は１９：００まで） ￥1,000

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