第30回宇佐市「金屋温泉」~ぽつんと温泉が・・・~
シニアマイスター 明石 淳一
大分県西部の宇佐市は、全国4万社余りの八幡宮の総本宮である宇佐神宮で有名です。金屋温泉は、宇佐神宮から4km程、周囲は田んぼしかなく、こんなところに本当にあるのかという穴場的な温泉です。幹線道路に立てられている案内板を見落とすと通り過ぎてしまいます。
地下600mから汲み上げられた源泉は、40℃程で加水・加温・循環無しの完全掛け流しで、泉質は炭酸水素塩泉です。
炭酸水素塩泉とは、温泉水1kg中の溶存物質量(ガス性のものを除く)が1,000mg以上あり、陰イオンの主成分が炭酸水素イオンのものです。陽イオンの主成分により、ナトリウム-炭酸水素塩泉、カルシウム-炭酸水素塩泉、マグネシウム-炭酸水素塩泉などに分類されます。カルシウム-炭酸水素塩泉からは、石灰質の温泉沈殿物、析出物が生成されることがあります。
浴用の適応症として、きりきず、末梢循環障害、冷え性、皮膚乾燥症があります。また、飲用の適応症としては、胃十二指腸潰瘍、逆流性食道炎、耐糖能異常(糖尿病)、高尿酸血症(痛風)があります。
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