サイト内検索 powered by Google
|
第35回奥津温泉「奥津荘」 ~お殿様も虜にした温泉~シニアマイスター 明石 淳一
奥津温泉は、岡山県の歴史ある温泉地の湯原温泉、湯の郷温泉とともに「美作三湯」と呼ばれる温泉地です。開湯の起源は古く神話の時代まで遡ります。少彦名命(すくなひこののみこと)が大国主命(おおくにぬしのみこと)の命を受け、地方を巡視していた際に見つけたと言われています。吉井川の河原にある露天風呂は「洗濯湯」と呼ばれ、そこで行われる足踏み洗濯が有名です。 お勧めする「奥津荘」は、昭和2年築の木造建築で国の登録有形文化財に指定されている趣のある建物です。第29代内閣総理大臣の犬養 毅や世界的な版画家の棟方 志功とも縁のある旅館です。 温泉は、吉井川によって浸食された花崗岩から湧き出る源泉の上に浴槽がある、いわゆる足元湧出の湯です。江戸時代、津山藩の初代藩主である森忠政は、この湯を気に入り、湯治場として利用するため、鍵をかけ、村人や部外者が利用できないようにしたことから「鍵湯(かぎゆ)」と呼ばれました。
|