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別府温泉辞典

あ か さ た な は ま や ら わ

別府石

べっぷいし

 かつて別府のいたるところには、鶴見岳をはじめとする火山から、火砕流土石流として、流れ出してきた安山岩がころがっていました。現在も、道路工事や宅地造成などで土地を掘り返すと、安山岩の転石がたくさん出てきます。人びとは、それらを別府石と呼んで大事にし、いろいろな石材に使ってきました。
 街中を歩くと、民家や公共の施設など、あちこちで別府石の石垣や石塀を見ることができます。別府市の中央部にある別府公園を取り巻く石組みは、大きめの別府石を加工して並べたものです。(ただし、北東隅の白い花こう岩は、他所からのものです。)公園の北に隣接する別府市役所の低い石垣は、面を削ったさまざまな色合いの石が組み合わされ、きれいなモザイク模様になっています。


写真1. 祀られている別府石


写真2. 民家の石塀


写真3. 別府公園を取り巻く石組みの一部


写真4. 別府市役所の石垣
執筆者由佐悠紀)