べっぷいし
かつて別府のいたるところには、鶴見岳をはじめとする火山から、火砕流や土石流として、流れ出してきた安山岩がころがっていました。現在も、道路工事や宅地造成などで土地を掘り返すと、安山岩の転石がたくさん出てきます。人びとは、それらを別府石と呼んで大事にし、いろいろな石材に使ってきました。 街中を歩くと、民家や公共の施設など、あちこちで別府石の石垣や石塀を見ることができます。別府市の中央部にある別府公園を取り巻く石組みは、大きめの別府石を加工して並べたものです。(ただし、北東隅の白い花こう岩は、他所からのものです。)公園の北に隣接する別府市役所の低い石垣は、面を削ったさまざまな色合いの石が組み合わされ、きれいなモザイク模様になっています。