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硫酸イオンりゅうさんいおん 水溶液中の硫酸(H2SO4)は、2段階に電離し、強い酸性を呈します。
生じた水素イオンの相手方の陰イオンのうち、第1段階の電離で生じた「HSO4-」を硫酸水素イオンと言います。イオン1個が1個のマイナス電荷を帯びています。第2段階の電離による「SO42-」が硫酸イオンで、イオン1個が2個のマイナス電荷を帯びています。 溶液中のHSO4-とSO42-の割合は、濃度が高いときはHSO4-が多く、濃度が低くなってからSO42-がほぼ全体を占めるようになります。 硫酸酸性の温泉水が岩石と接触すれば、岩石から金属を溶かしだして中和され、硫酸塩泉になります。金属がカルシウム(Ca)のときの泉質は「カルシウム-硫酸塩泉」ですが、あたかも石膏を溶かしたようにみえるので、旧称では「石膏泉」と呼ばれました。
(由佐悠紀)
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