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火山岩かざんがん 溶融した高温の造岩物質〔マグマ:magma〕が冷え固まって出来た岩石を、「火成岩」と総称します。そのうち、地表に噴出(噴火)、または地表近くに留まって、急速に冷却して出来たものを「火山岩」と言います。この生成過程で、マグマの一部が分別したり、周辺の岩石を溶かし込んだりするため、多様な化学組成の岩石が生じますが、主要成分はいずれもケイ酸(シリカ;SiO2)で、その割合(重量%)によって4種に大別されます。 火山岩の種類
ケイ酸以外の主要な物質は、アルミニウム・鉄・マンガン・マグネシウム・カルシウム・ナトリウム・カリウムなどの金属で、これらの割合が大きい(ケイ酸の割合が小さい)ものは黒っぽい色をしており(玄武岩)、金属成分が少ない(ケイ酸が多い)ものは白っぽい色をしています(デイサイトや流紋岩)。別府温泉の熱源域である鶴見火山群の安山岩(別府石)は、中間的なものです。 鬼箕山(おにのみやま) マグマが地下深部でゆっくりと冷え固まったものは「深成岩」と呼ばれます。代表的なものが、建材・石碑・墓石などに使われる「花こう岩」で、流紋岩と同じ様な化学組成をしています。 (由佐悠紀)
地質調査所(1988):地域地質研究報告(5万分の1地質図幅)別府地域の地質.
高橋正樹・小林哲夫(編)(1999):「九州の火山」,築地書館. 周藤賢治・小山内康人(2002):岩石学概論上 記載岩石学,共立出版. |